一般酒類小売業免許とは、酒類販売場において、原則としてすべての品目の酒類を小売することができる免許です。
販売することができる相手は、消費者、酒場・料理店等の種類を取り扱う接客業者(店舗等で飲用に提供する場合に限ります)、菓子等製造業者です。
一般酒類小売業免許の通知書には、以下のような内容の条件が付されます。
「酒類の販売方法は、通信販売を除く小売に限る。」
通信販売の方法での小売はできません。
同一の酒類販売場で酒類の通信販売小売を行う場合は、別途「通信販売酒類小売業免許」の申請が必要です。
一般酒類小売業免許の申請について、概要をまとめます。
▶ 一般酒類小売業免許には要件がある。
人的要件、場所的要件、経営基礎的要件、需給調整要件を満たす必要があります。
それぞれの要件については、「一般酒類小売業免許の要件」ページでご確認ください。
▶ 法人の場合、定款の目的から「酒類の販売」が読み取れる。
読み取れない、判断しづらい内容の場合、事前に定款を変更する必要がある場合があります。事前にお問い合わせください。
▶ 申請は、申請者が使用権限を有する「酒類販売場」ごとに行う。
店舗等の「酒類販売場」が複数存在する場合は、「酒類販売場」ごとに申請手続きを行います。
一般酒類販売小売業免許も「酒類販売場」ごとに付与されます。
▶ 申請書は「酒類販売場」を設置する場所を管轄する税務署に提出する。
審査は、都道府県ごとに定められた税務署の酒類指導官が行います。
東京国税局管内では、以下の税務署に酒類指導官が設置されています。
東京都 ➡ 神田税務署、品川税務署、浅草税務署、豊島税務署、立川税務署
神奈川県 ➡ 横浜中税務署、川崎北税務署、厚木税務署
千葉県 ➡ 千葉東税務署、松戸税務署、成田税務署
山梨県 ➡ 甲府税務署
▶ 審査には2ヵ月程度の期間がかかる。
申請内容について税務署から問い合わせや追加資料の請求などがある場合があり、その対応期間は審査期間に含まれません。
必要に応じ、申請者本人へのヒアリング、酒類販売場の現地確認などがある場合があります。
▶ 一般酒類小売業免許の付与にあたっては、登録免許税を納付しなければならない。
一つの販売場につき、登録免許税30,000円を納付いただきます。
▶ 一般酒類小売業免許業者は、酒類販売管理者の選任義務がある。
免許を受けた店舗ごとに、酒類販売管理研修を受講した「酒類販売管理者」を選任し、届け出なければなりません。
「酒類販売管理者の選任」ページでご確認ください。
▶ 一般酒類小売業免許業者は、酒類販売場に必要事項を表示する義務がある。
「酒類販売場」に表示すべき事項と「酒類販売管理者標識」を掲示しなければなりません。
「酒類販売場の表示」ページでご確認ください。
▶ 一般酒類小売業免許には更新は無い。
一般酒類販売業免許の申請には、おおむね以下の資料が必要となります。
それぞれの資料について、詳しくはご相談ください。
● 免許申請書および次葉、誓約書などの作成様式
● 法人登記事項証明書(法人の場合)
● 定款の写し(法人の場合)
● 申請者(法人の場合にはその役員全員)の履歴書
● 最終年度以前3事業年度の財務諸表(法人の場合)
● 都道府県および市区町村が発行する、未納の税額がないことおよび2年以内に滞納処分を受けていないことの証明書
● 酒類販売に要する資金を有していることが確認できる資料
● 酒類販売場の所在する土地・建物の登記事項証明書
● 酒類販売場の賃貸借契約書(申請販売場が賃貸借の場合)
● 酒類販売場の平面図・配置図
● その他、審査上参考となる資料
ご相談、ご依頼から一般酒類小売業免許の付与までの流れについてご案内いたします。
太字はお客様にご協力をお願いする項目です。
STEP1 お客様からのご相談等のお問い合わせ、当事務所からのご返答
STEP2 お客様と当事務所行政書士とのお打ち合わせ、見積り
審査税務署担当者との事前相談(必要に応じ)
STEP3 お客様からのご依頼
STEP4 必要資料の収集
酒類販売場の設備等の改善(必要に応じ)
酒類販売管理研修の受講(必要に応じ)
STEP5 申請書類の作成
書類への押印
◆STEP1~5まで1~2ヵ月程度
STEP6 管轄税務署への申請書の提出、受付
STEP7 税務署からの問い合わせ等への対応(必要に応じ)
追加資料の提出(必要に応じ)
酒類販売場の現地確認(必要に応じ)
STEP8 審査税務署の担当者より免許通知書の交付、日程調整の連絡
◆STEP6~8まで(審査期間)2ヵ月程度
STEP9 指定日に管轄税務署に赴き、免許通知書を受領
免許業者の義務等について説明を受ける
酒類販売管理者を選任し届け出る
酒類販売場の表示を整える
必要な免許交付後の手続きを行う
STEP10 一般酒類小売業を開始